A-CLIS 衣裳部屋(Vol.12)

Last Update: 2007/12/09

Vol.12公演用衣装デザインです。 ふっふっふ。今回衣装はスゴイんです。 何がスゴイかと言うと、な、なんと！衣装製作に専任スタッフが付いたんです!! 正直裁縫の苦手な役者達が、台詞を覚える合間にひーこら言いながら縫っていた衣装を、他に作ってくれる人がいるなんて！ もう夢のようです。 お陰で、Vol.10でもう二度とやるまいと思った「おそろいの制服」をまたやる事が出来ます。幸せです。 今回の更新では、衣装写真の追加と共に、製作スタッフ：ちえこさんのアレンジメモも公開させて頂きました。 私の適当な指示が素敵な衣装に変身する過程もお楽しみ下さい。
Ａ & Ｂ 記憶を失った二人の女性。 演出から、元々の性格や生活がイメージ出来ない方が良い、と言われたので、 タイプの違う二人なのですが、敢えて同じような無地のてろっとしたジャージドレスにしてみました。 決まるまではジャージドレスの候補を色々探して買ったので、今年は私服もジャージドレスが 増えちゃいました…。
Ｃ Ａ と Ｂの前に現れる「死神」を名乗る人物。 あからさまな死神ルックは無しの方向で考えたかったので、逆に極端に色がハデか、色はモノトーンだけど 柄がハデかどちらかにしよう、という事で、後者になりました。 太い横ボーダに牛柄のジャケット、靴はチェッカー、色は地味だけど非常に目にうるさい構成になってます。
三枝静 大日帝国ヒノモトの軍人。 霊力を使う巫女の部隊、という設定なので、軍服とは言っても式服っぽい要素が有る方が良いと思い、 最終決定するまでには結構色んなパターンを考えました。珍しく複数枚デザイン画がありますね。 結局、白っぽい地色に和風の房飾りでスラッとした印象になるようなシルエットのものを採用してます。
熱田恵 軍の三人は皆部隊が違うので、房飾りの色の違いでそれを表してみました。 熱田のいる特務1課は戦闘中心、という事で、やはりイメージは「赤」。本編の台詞としてはカットされてしまいましたが、 「戦巫女」と呼ばれているという設定がありました。 元々この軍服は前から見たところしかデザインしていなかったのですが、製作スタッフのちえこさんが 背中部分も房と揃いの色の紐をクロスで縛るようなアレンジを加えてくれて、更にカッコ良くなりました。
小鳥遊紫 3部隊の房の色は、赤以外はあまり明確な理由なく決めたのですが、今これを書いていて 「あ、この人紫って名前だった」と気付きました。紫だから紫色にした訳では無かったんですが、偶然ですね。 特務2課は防御中心なので、スカートでもいいなー、変化も出るし、という単純な理由でスカートです。 上着は少し短目で。ブーツは着替えが大変なので、舞台では普通のパンプスになりました。
加々野サライ 沖の国ナナムイの巫女。 文化の違う国の巫女、という事で「沖縄とか〜？アイヌとか〜？」とか思いながら考えました。 沖縄とアイヌって全然違う文化圏のはずなのに、何となく頭の中で同じような衣装が思い浮かぶのはナゼ？ 頭に巻いている布のせい？どっちもこんな感じの布巻いてるよね？？
魔女 オーデンベルク魔女学院の魔女３人です。オーソドックスな黒のワンピースとショートケープで、見てすぐ「魔女」だと 分かる様なデザインにしました。私の方ではデザイン画は一種類しか描いておらず、「スカートの長さだけ変えて下さい。」と 指示しておりましたが、ちえこさんがちょっとずつアレンジを変えてくれたので、キャラクターに合った出来上がりに なりました。以下はちえこさんのアレンジメモと共に、各自の衣装を紹介します。
◇ミス・チャンイー 一番年若い設定という事で、スカートの長さも一番短めです。B役との兼ね合いで下にスパッツをはいており、 スカートの下から見えちゃうのをどうしようかと思ったのですが、「活動的な感じに見えるので返って良い」と 演出のＯＫが出たので、そのまま兼用しちゃってます。 アレンジメモを見ると、一度に着られる工夫がしてあるのが分かります。ケープとワンピースはくっついていて、 胸元を紐でぎゅーっと絞って、紐はワンピースの中に隠してしまう様になってます。
◇ミス・ローズウッド こちらはほぼチャンイーと同じデザインですが、襟元の形や胸元の布の取り方が違うので、結構違うラインに なってると思います。元のデザインには三角帽子を描いていますが、多分舞台上では邪魔になるので 帽子はかぶらないと思う、という説明をしたところ、ショートケープをフードつきのデザインにしてくれました。 なるほど、フードが付いていると帽子がなくても魔女っぽい印象が強く出ますね。
◇アン・メリー主任 主任は完全に「ランクが一つ上」という感じで、ロングスカートでちゃんと三角帽子をかぶっています。 もちろんこのデザインには、役柄的なイメージの他に、下に他の役の衣装を仕込むという重大なミッションが 隠されている訳ですが…！ アレンジメモにもありますが、魔女の衣装は生地が厚い事もあり結構重いです。暑い時期の練習の時は 汗だくで大変だったんですが、実は本公演近くなって急激に気候が寒くなってきた為、魔女服が一番暖かい とばかり、皆訳もなく魔女服を着ていました。
エプロンちゃん お料理番組「愛さレシピ」の先生とアシスタント。かわいいエプロンと頭におリボンという 大変分かりやすいデザインですが、なぜ事前に公開していなかったかと言うと、「調理台」という変な アイテムが装着されているからでした。ちょっとしたシーンでセットを出し入れするのは 大変な労力なので、セットごと装着して自分で出入りしちゃおうという、画期的(!?)デザインです。 実際にはこのデザインでは大きすぎて出入り出来ないので、かなりコンパクトな調理台に なってますが。
安室ナミレイ 「愛さレシピ」のゲスト、機料理研究家の安室ナミレイ先生です。 最初はエプロンちゃんと特に変えるつもりはなかったのですが、演出から「せっかくのギャグなのに 何もしないのはつまらない。何かもっとガンダムっぽく出来ないか」との指示があり、連邦軍制服風 エプロンという案で行くことになりました。 ちえこさんに相談したところ「連邦軍制服デザインのＴシャツがあるから、そこから作れると思う」 という心強い回答があり、こんな楽しい衣装が出来上がりました。
マンドラゴラ えーと、衣装ではないんですけどね。 あまりに今回の舞台で人気があったので、載せちゃいます。マンドラゴラです。ミス・チャンイーが 手塩にかけて育ててます。 デザイン・製作共に演出のじみさんです。色んな方に「あれ、何のキャラクターなの？」「どこで 売ってるの？」と聞かれましたが、売ってません。うちのオリジナルです。 デザイン画も許可をもらって載せました。このゆるーい感じが人気の秘密です。